１１月１８日午後１０時５８分、映画界の第一人者である岡田祐介東映会長が、急性大動脈解離で逝去された。
享年７１歳、誰も予期していない死であった。
心より哀悼の意を表すとともに、ご冥福をお祈りいたします。
岡田祐介会長は、自分にとっては、映画界の父であり兄である存在だった。
２００４年の師走、大変お世話になっていた浅見茂さんから携帯電話に連絡があり、日比谷高校時代の同級生であった岡田祐介さんをご紹介いただいた。
当時、山形市内の老舗映画館シネマ旭の経営を、八文字屋の五十嵐太右衛門社長と一緒に引き継いだこともあり、浅見さんは映画界の大物である当時の東映社長の岡田祐介さんを繋げてくださった。
岡田社長は、「年の瀬が迫る１２月２７日（月）に、山形県民会館で「北の零年」の完成披露試写会を行うので、是非協力して欲しい！」と仰られた。
それが、岡田社長との１５年にわたるお付き合いの、最初の出会いであった。
その間、最も岡田社長が喜ばれたのは、自分が贈った「将棋の駒」であった。
格別の逸品であり、岡田社長はその価値をすぐ理解され、「毎日使うよ。」と仰ってくださった。
２００４年１２月２７日（月）は、午前１１時４５分より、そば処「あらくさ」で食事をとったあと、山形グランドホテルにて映画「北の零年」の完成披露試写会記者会見。
岡田社長初め、この時初めて会う行定勲監督とご一緒する。
懐かしい顔ぶれが並ぶ。
２００６年の６月、岡田社長は、「バルトの学園」の山形キャンペーンを企画され、天童市での様々なイベントに参加された。
夜、慌ただしい中で食事をとり、東京着は２３時２８分。
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その後、岡田祐介社長が陣頭指揮をとる吉永小百合さんの主演映画は「北のカナリアたち」「不思議な岬の物語」「北の桜守」「いのちの停車場」と、製作委員会に参加させていただいている。
休む間もない超激務を難なくこなされ、元気に「吉村、頼むよ！」と仰っていた。
（東映作品は１０作品以上製作に参加）
また、個人的には、長女も３年間東映に勤務させていただいた。
公私ともに大変お世話になった日本映画界のカリスマは、自分にとっては父であり兄であった。
日本映画製作者連盟会長、日本アカデミー賞協会会長として、日本映画界を牽引してきた岡田祐介会長。
何役も熟される才能は、驚くべき活動量を生む。
まだまだコロナ禍による未曾有の局面の映画界。
岡田会長の存在は代え難いものがあり、様々な面でご指導を賜りたかったと痛恨の極みである。
まだまだ、喪失感と悲しみと混乱の中にあるが、謹んでご冥福をお祈り申し上げたい。
これまで、ありがとうございました。
合掌。