11月9日(土)、山形市のムービーオンでは、第15回YMF山形国際ムービーフェスティバル2019の、審査委員会と表彰式が開催された。
これまで、YMFのグランプリや各賞の受賞者達の多くが、映画界へ羽ばたいているのだ。
「赤い雪」の甲斐さやか監督、「カメラを止めるな」の上田慎一郎監督、「チア男子」の風間大樹監督、「藍色少年少女」の倉田健次監督、山田篤宏監督、柴山健次監督、竹葉リサ監督、佐藤広一監督、三宅伸行監督、片岡翔監督、大森研一監督、中泉裕矢監督…。
多くの皆さんが、デビューを果たし、夢を追い続けている。
この日の午後、村川透審査委員長をはじめてとする審査員が、ムービーオン2階会議室に集まり、審査委員会を開催する。
村川透審査委員長は、甲斐さやか監督や風間大樹監督が、YMFで凱旋上映を果たしたことに触れ、我々の夢が着実に進んでいると熱く語られる。
審査委員会には、村川透監督、俳優の船越英一郎氏、ザフールの古賀俊輔社長、東映の紀伊宗之プロデューサー、シナリオ協会理事の加藤正人氏、松竹の奥田誠治エグゼクティブプロデューサー、石垣裕之WOWOW事業局長、ユーズミュージックの稲葉豊社長、日本テクトホールディングスの増岡厳社長、ソニービジネスソリューションの條々淳 MX4Dプロジェクトリーダー、デジタルガレージの林郁CEOの代理の厚川フェロー、そして自分の12名が揃う。
日本の各業界の牽引役の皆さんが集まり、最終ノミネート10作品を、必死になり、熱のこもった意見を交わして頂くこと自体、目頭が熱くなるくらい感動するのである。
次の日本の映画界を担う若きクリエーター、いや世界に羽ばたく人材…その発掘の為なのである。
今回のグランプリ作品は、「心が躍らされる」「ダントツで1位」と、村川監督はじめ、ほとんど全員がグランプリに押したのである。
ほぼ、2時間が過ぎたところで、意見が出尽くし、準グランプリ、その他の各賞を決める。
午後7時からのYMF表彰式では、シアター1は満席となった。
運営委員長として、今年も多くの方々のご支援とご協力により、YMF山形国際ムービーフェスティバルが開催できたことへの心よりの御礼と感謝を述べる。
また、この15年という長きにわたり、多くの出会いを重ねながら今ここまで来れた。
どんなに科学技術やAIが進化しても、映画の力を信じていきたいと続ける。
吉村美栄子山形県知事は、多くの県外からの参加者の皆さんへ、歓迎の挨拶をされる。
また、「山形国際ムービーフェスティバルが15年という歳月を重ね、映画文化の発展に寄与してこられたことに対し、関係者へ感謝のねぎらいの言葉を表したい」と述べられる。
高倉正則山形市副市長は、佐藤孝弘市長のメッセージを語られ、「山形市はユネスコの世界映画都市に日本で初めて認定された。
山形国際ドキュメンタリー映画祭と、山形国際ムービーフェスティバルが、両輪となり、これからの山形の映画文化を力強く進めて欲しい」と話される。
エンツォ・フェラーリのデザイナーである奥山清行氏がデザインし、伝統工芸の山形鋳物の菊地保寿堂制作した、グランプリへ贈られるゴールドトロフィーと、準グランプリへ贈られるシルバートロフィー。
ダイバーシティメディアの鈴木淳予アナウンサーと、アンダーグラフのボーカルの真戸原直人さんが司会を務める。
審査委員の12名が登壇する。
それぞれが、審査の感想を述べる。
船越英一郎賞・最優秀俳優賞は、「つむぐ」の涼さんと、「Lemon & Letter」の品田誠さん。
準グランプリは、「カセットテープ」の松本動監督。
昨年の「公衆電話」に続いての最終ノミネートであった。
そして、村川透審査委員長がグランプリを発表する。
今回のグランプリは、「グラフティ・グラフティー!」の松尾豪監督。
26歳の若きクリエーターの受賞となる。
来年も、撮りたい!気持ちを心の真ん中に置いて、映画と向き合って欲しい、」と話される。
これまでの15年の間に応募された作品は、3256作品。
最終ノミネート作品は、180作品。
スカラシップ作品は、11作品。
山形国際ムービーフェスティバルで、夢を掴もう!…そんな映画祭を、みんなで作りたいと思う。
まだまだ、道半ばである。