先日、山形の秋の代表的な果物、「ラ・フランス」が届いた。
送り主を見たら、ムービーオンのコンセッションを率いて、リーダーだった鈴木大子さんの後継者で、最高のチームを作っていた遠藤幹子さんであった。
彼女は、朝日町で、お父さんがやっている「りんごの果樹農家」を継ぎたいと、ムービーオンを辞めて新たな農業従事者となったのである。
かなり悩んでいた。
ムービーオンのコンセッションのチームが良かっただけに、仕事もおもしろいし、農業にも興味があった彼女。
これからの農業の行く末も、自分の人生設計も含めて、本気で悩んでいた。
自分も、農家になる時の制度資金や、農家となる為の、細やかな制度を調べたりしていた。
その結果、農家として働き出したのが、5年前くらいか…。
当時、20代の若い女性が、農家を継ぐことは珍しく、朝日町役場の機関誌の表紙も飾っていた。
しばらくすると、りんごが送られてきた。
年々、送ってきてくれる。
その都度、美味しさも増してきて、今では、その季節に届くりんごの中では、1、2を争うレベルになっている。
数年前からはラ・フランスも送ってくれる。
ポジティブであり、自分は、いつかムービーオンを背負って立つ人間になると思っていたのだが…。
しかし、今では立派な果樹農家となった。
素晴らしい努力である。
果実とは、作る人の思いや願い、そして労働力が、1年分ぎっしり詰まっている。
だから、涙が出るほど美味しいのである。
これからも、後継者不足と言われる農業の、次世代のリーダーとして、逞しく活躍してほしいと、心から願わずにはいられないのである!
幹子のラ・フランス…本当に美味しかった。