1930年代の満州。
天皇の料理番・西島秀俊演ずる山形直太朗が人生を賭けて考案した究極のレシピ。
時空を超えて、そのレシピを解き明かすのは、どんな味でも再現できる「絶対味覚〜麒麟の舌」を持つ料理人、二宮和也演ずる佐々木充。
「おくりびと」でアメリカアカデミー賞外国語映画賞を受賞した、山形県とは縁の深い滝田洋二郎監督の作品である。
1933年、山形直太朗は、国命を受けて、究極の日本料理「大日本帝国食菜全席」のメニュー開発の為、妻の千鶴(宮崎あおい)とともに、満州国へ移住する。
山形直太朗は、世界の食材が集まる満州国で、彼の才能は開花し、斬新なメニューを次々と開発していく。
彼もまた、麒麟の舌を持つ料理人だったのである。
日本と他国の料理を融合して新たなレシピを生み出すことが、民族間の相互理解の助けになり、料理で話をなることができると思うようになる。
スタッフ達と、喜びの日々が続いていく。
満州国に天皇陛下が行幸され、晩餐会で「大日本帝国食菜全席」をお披露目する事が決まった矢先、ハルピン関東軍司令部の陸軍大佐の三宅太蔵(竹野内豊)から、戦争に突入させる為の、ある陰謀に協力するように言われる。
自分の人々を喜ばせ和する為のレシピ。
彼は、自らが命をかけて、陰謀を阻止するのだが…。
そして、70年の時を超えて、現代日本の「麒麟の舌を持つ料理人」佐々木充へ、その幻のレシピの捜査依頼が来たのである。
「死ぬ前に、あの料理をもう一度食べたい!」というクライアントの要求に応えて、臨終近くなっている病室で、その料理を復元して食べさせ、多額の現金を稼いでいた佐々木充。
しかし、幻のレシピ探しをしながら、料理人として立ち直っていく。
レシピが、全て載っている。