自分の親友の佐藤隆くんが、同学年の仲間の中で、初めてとなるオーナー店をオープンしたのが、1982年11月28日であった。
開店当日、夕方からオープ二ングセレモニーをした記憶がある。
仲間たちや、佐藤家の人達がいる中で、自分が最後にエールを切ったのを覚えている。
22歳の時だ。
隆も自分も、お互い独身だったが、そんな若いオーナーシェフの店だから、とにかく若者で溢れていたし、この店から始まった恋も多かった。
結婚をし家庭を築き幸せになっている方々もいる。
ここ十数年間、たぶん20周年あたりから、自分は毎年、アレンジ花を贈っている。
売名行為でもなければ、いいカッコシー(山形弁?)でもない。
この店は、自分たちの青春を、夢を、挫折を、出会いを、別れを、人生の歩みを観てきたのである。
大切な人との別れの儀式に集まるのもクルー。
大晦日の午前0時に集まるのもクルー。
子どもが生まれて見せに来るのもクルー。
家族が病で倒れた時、仕事が上手くいかなかった時もクルーにいた。
その頃は、特に、思い立ったら、「今やる」ことにこだわっていたので、尚更であった。
夜になると、隆の親父さんも、カウンターで酒を飲んでいた時もあった。
懐かしい…。
二人とも、天国で見ていらっしゃるだろう。
「まだ、自分は、クルーに依存していますよ!」
「辛い時、悲しい時、苦しくなった時、落ち込んだ時…いつも、クルーのブラックカレーや、ナスミートグラタンパスタや、シーフードスパゲッティを食べに行きます!」…これは隆のお母さんは知っているなぁ…。
あの頃から、なんら成長がない自分。
天国で、隆のお母さん、笑っているかも…。
このクルーの存在は、計り知れないくらいの多くの人々の心に刻まれているだろう。
これからも、40周年、50周年と、ここにあって欲しいと、心から願うのである。
開店記念日、おめでとう☆