最上義光公の次に山形城主になった鳥居忠政公。
城下町を流れる馬見ヶ崎川の治水と同時に、5つの堰を作り、城下町に水の通路を張り巡らせた。
400年経つ今も、山形には五堰が流れている。
五堰は、御殿堰、笹堰、八ヶ郷堰、双月堰、宮町堰からなる。
農業用水であったり、生活用水であったり、様々な市民の暮らしを助け、産業の振興に寄与してきたのである。
自分の家の前にも、五堰の中のひとつ、笹堰が流れている。
最近では、局地的ゲリラ豪雨で、突然の雨量により、様々な川や溜池が溢れる事態に。
自然は生き物と同じで、人間の力になってくれると思えば、時として激しく襲いかかる。古来から、自然へ対する畏敬の念が人間に宿る理由であろう。
最近の異常気象に眉をひそめながら、この時期、台風や地震や豪雨に、特に敏感になるべきなのだろう。
五堰を張り巡らせた鳥居忠政公のみならず、庄内藩の伝統を継承している酒井の殿様など、江戸時代の施策には、今も受け継がれているものは少なくない。