日本中の想いが結集!
100年先も伝えたい、珠玉のアニメーション。
話題作「この世界の片隅に」
片渕監督が「他には考えられない」と絶賛した声である。
優しく、柔らかく…アニメーションに息を吹き込んだ。
1944年(昭和19年)2月。18歳のすずは、突然の縁談で、軍港の街・呉へとお嫁にいくことになる。
広島は、すぐ隣の街だが、ロケーションは、全然違っていた。
絵を描くのが大好きなすず。
しかし、彼女の周辺とは関係ないところで、日本は戦争に突入していく。
生活は、次第に厳しく、食料さえ、満足に行き届かなくなってくる。
広島は、すぐ隣の街だが、ロケーションは、全然違っていた。
海を見れば、軍艦で溢れていた。
戦艦大和も、その壮観な姿を見せる。
自らが選んだわけではないし、旦那さんが選んでくれたわけでもないと、思い込んでいるすず。
しかし、幼き頃のカゴの中で、2人は出会っていたのだ。
絵を描くのが大好きなすず。
生活は、次第に厳しく、食料さえ、満足に行き届かなくなってくる。
しかし、1945年(昭和20年)になると、戦況は圧倒的にアメリカ有利となり、日本の国土への、執拗な爆撃が繰り返される。
当然、様々な海戦で、すべて撃沈され、呉の港には、戦艦の姿は消えていた。
ある日、呉への空襲の中で、すずは、姪の晴美と自分の右手を失くしてしまう。
喪失感の中で、暮らす日々が続く。
そして、8月6日。
予定では、この日の朝には広島に向かう予定だったすずだが、病院の都合で、呉に残った。
この日は、世界初の原子爆弾が広島市に落とされた日であった。
広島の街は全滅状態。
8月15日、終戦。
数日後、広島の焼け野原に立つすず。
そこに、そっと旦那さんが、「さあ、帰ろう!」と、声をかける。
すずは言う。
「こんな、大変で辛く厳しい世界の片隅で、旦那さんは、よく私を探し出してくれました…」と。
この地球上で、日々起きる様々な事件や事故。
時として、生死をさまようモノもある。
ややもすれば、ただすれ違うだけの人と人との出会いの中で、繋がりたいと思い、その人と繋がる。
それが、その後の人生を大きく変えていく。
偶然の出会いなのか、必然の出会いなのか…。
時代は違えど、自分を見つけてくれる、自分と出会ってくれることの大切さは、今も同じなのであろう…。
縦の糸と横の糸が交わる奇跡を、その感性を、自分たちは時代や社会に流されずに、研ぎ澄まさなければならないのかもしれない。