4月15日(金)、やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)にて、松任谷由実のコンサート「深海の街」に行く。
山形県では、35年ぶりのコンサート。
自分は、まだ荒井由実時代に、コンサートに行った記憶がある。
「ひこうき雲」くらいしか、知らなかった時代。
とてもシンプルなコンサートだった。
ひょっとしたら、あれから40年くらい経っているのかも…。
今回は、やまぎん県民ホールの初めての2階席。
これはこれで、ユーミンのショーアップの演出全体を見ることができて良かった。
今回のコンセプトは、「深海の街」
コロナ禍の今、その深淵の世界で、何を感じ、何に向かうのであろう。
そんな事を、随所でユーミンは問いかける。
(深海の街のスペシャルサイトより)
映像、光、音、スモーク、リズム、ダンス、コーラスが、多様な変化を産み、一見カオスの様であるが、しっかりテーマに繋がっているのだ。
その圧巻の演出は、これまでやまぎん県民ホールで見た、どのコンサートよりも素晴らしかった。
でも、一番感動したのは、やはり「ひこうき雲」をユーミンが歌い出した時。
涙が出そうになった。
50年前の歌を、ユーミンが歌っている。
何年経っても、飽きずに劣化せず、初々しく心に真っ直ぐ入ってくるのだ。
ユーミンは長くヒット曲を生んでいるので、自分の人生のところどころにユーミンの曲が刻まれている。
子ども達が小さい頃、まだ市営住宅に住んでいて、日曜日になると、よくCDを創夢館に借りに行った。
人気トップ10を借りてきてテープに録音するのだが、必ずユーミンの曲が入っていた。
今日のコンサート中に、その頃の事も蘇ってきた。
会場30分前を切ってからも、長蛇の列であり、人気の高さを感じた。
入場時、フェイスシールドを全員に渡され、マスクの上からつけてコンサートを聴く。
コロナ禍での新たな様式、生活スタイルなのかもしれない。
(深海の海コンサートサイトより)
日本の女性アーチストのNo.1のカリスマは、流石であった。
68歳で、ここまで連続して歌い、2時間ぶっ通しで来場者の魂を掴む。
また、ユーミンチームのサービス精神は、抜群であると随所で感じた。
ユーミンは、「今回の新型コロナウイルス感染症に侵されたことのダメージが、とても大きかったこと。
21世紀が、まさかこんな世界になろうとは…。
今回のコンサートツアーだけは、どんなことがあってもやり遂げたい!
また明日から、勇気を持って前進しよう。」と、静かに、でも強く訴えていたのである。
是非、この美しい「深海の街」ツアーを、最終日までやり遂げていただきたいと、心より祈念したい。