最近、自宅リビングで、ネットフリックス、フールー、アマゾンプライムの「パンデミック」の映画を立て続けに見る。
『アウトブレイク』『12モンキーズ』『コンテイジョン』『感染列島』の4作品。
過去に映画館で観たものもあれば、観ていなかった作品もある。
『アウトブレイク』は、ザイールのモターバから持ち込まれた非常に致死性の高いウイルスによる未曾有の「バイオハザード(微生物災害)」に立ち向かう人々を描いたサスペンスである。
1995年制作。
サム・ダニエルズ大佐を演じるダスティ・ホフマン。
映画上では、高熱、下痢、全身の臓器から出血するエボラ出血熱に似た「モターバ・ウイルス」という致死率100%のウイルス。
空気感染も分かっていき、政府は町を隔離し出す。
見終わった時、最も「恐怖を感じた映画」であり、2014年の西アフリカで発生したエボラ出血熱の感染危機を、予見したような内容となった。
『12モンキーズ』も、1995年制作のSF映画。
時間旅行と全世界へのウイルス拡散のミステリーをモチーフとした。
主演はブルース・ウィリスであり、2035年の未来からやってきた男ジェームズ・コールである。
1996年12月に撒かれたウイルスにより、全人類の99%が死滅し、残った人類は地下に住むことを余儀なくされた。
未来からやってきたジェームズが、ウイルスの正体を解明し、拡散を止められるのか?
『コンテイジョン』は、2011年にベネツィア国際映画祭で初上映された後、アメリカとカナダで大ヒットした作品である。
マット・デイモン・マリオン・コティヤールなどが出演している。
高い確率で死をもたらす感染症の脅威とパニックを描く。
弱毒化ウイルスを使用して、有望なワクチンを見つけるが、この時点でアメリカ全土では250万人、全世界では2600万人が死亡していた。
日本映画のパンデミック代表作は、瀬々監督の『感染列島』
2009年1月に公開された日本映画である。
その数ヶ月後、実際に、新型インフルエンザが蔓延して世界的大流行となる。
いずみ野市立病院の救命救急医を妻夫木聡が熱演する。
学生時代の恋人で、WHOメディカルオフィサーを檀れいが演じる。
防衛省や陸上自衛隊の撮影協力を受け、リアリティーのある作品に仕上がっている。
興行収入は、19億円を超えた。
公開から約10年を経た現在、新型コロナウイルスの恐怖と不安が覆う世相を予見しているようであり、改めて映画の凄さを認識したのだ。
4作品から学んだことは、死に繋がるウイルスの恐怖は、少なくとも「ワクチン」と「治療薬」が開発されて流通しなければ、完全なる終息はないということ。
また、感染症の恐怖の他に、経済が止まり失業者が溢れ、社会の秩序が失われていく。
怒りやハレーションを抑え、人間性を保てるかどうかを、自分達人類に対して、時代が突きつけているのかもしれない。
感染列島のウイルスの名前は…BLAME(プライム)…「神の責め苦」の意味。
このカオスへの対処は、自分自身の中にあるのかもしれない。