ただ、ジョークで世界に笑いを届けるはずだった…。
主演のホアキン・フェニックスと、監督のトッド・フィリップスによって、新たに書き換えられた1人の孤独な男 “ジョーカー”
彼が、いかにして巨大な悪のカリスマへと変貌するにいたったか…。
ジョーカーの誕生の物語である。
ゴッサム・シティは腐臭を放っていた。
政治の機能不全、貧富の差の拡大、暴力と略奪、嘘と虚構…。
貧しい道化師、アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)には、不幸がまとわりついていた。
緊張すると笑いの発作が起きる脳の病気。
それが、さらに彼を追い詰めていく。
ビジランテ…私刑人。
バットマンについて語る際に、重要なキーワードとなり、バットマンの宿敵のジョーカーもまた、ビジランデである。
法律を無視して、罪人を私的に罰する者の意味。
その引き金である「感情の爆弾」こそ、低所得層のやるせなさや怒り、不幸の代弁者として、民衆の共感を得るのである。
そもそも、ジョーカーとは何者であろうか…。
この破天荒で、驚きの連続の映画を観終わった時に、その答えが見えてくるのかもしれない。
そして、笑顔の中にある、人間の本当の悪を感じるだろう。
それが、やたらと美しく、やたらと不気味であるのだ。
今、世界で最もフォーカスされている最高級の映画「ジョーカー」を、是非、劇場で観て欲しい!