平成という時代から、令和という時代へ移り変わろうとしている4月27日、山形市の諏訪神社で、本家の嫡男である吉村展彦氏の結婚式と披露宴が行われた。
当日は、新郎と新婦の親族が、初めて顔を合わせた。
新郎は凛々しく、新婦は麗しく、とてもお似合いのカップルである。
新郎が務めている諏訪神社。
水の神、雨の神を祀っている諏訪神社。
歴史小説や史書の中では、日照り干魃が続き、諏訪の神に祈る場面がよく出てくる。
生命の源の水や、恵みの雨。
この日、青空なのに、時折雨が降っていた。
春雨なのだろう。
そんな季節の物語の中、若き二人は、尊く大切な門出を迎えたのである。
披露宴会場は、パレスグランデール。
とても素敵で、心のこもった結婚披露宴であった。
神社関係者の雅楽の演奏で始まった祝宴。
日本古来からの伝統に触れ、改めて「日本の心」を知る。
諏訪神社の澤村宮司の祝辞が素晴らしかった。
〜世の中には、幸せを感じること、喜びを感じることが4つある〜
人に愛されること。
人に褒められること。
人の役に立つこと。
人から必要とされること。
まさにそうだと思った。
新郎新婦の笑顔が輝いていて眩しかった。
参加した人たちも、心から祝福していた。
両家の挨拶の後に、新郎がマイクを取った。
彼は、しばらく言葉が出なかった…。
女手ひとつで育ててくれた母親への想い。
いつも側に寄り添ってくれた祖母への想い。
15歳の時、天に召された父への想い。
万感の想いが、去来したのである。
出席した、ほとんどの人が涙した。
彼の涙もろい父親は、きっと天国で大泣きしながら笑っているだろう。
そして、「よく頑張った!」と言っているはず。
彼の祖父も、「立派なもんだ!大したもんだ!家紋の誉れだ!」と、涙を拭きながら、じっと見守ってくれているに違いない。
これからは、素晴らしい奥さんと、新しい歴史を刻んで欲しい。
2人の未来が、幸多きことを、心から祈念したい。