全世界歴代興行収入の1位2位を、自らが監督した「アバター」と「タイタニック」で独占した巨匠ジェームズ・キャメロン。
そのキャメロンが、25年前にギレルモ・デル・トロから紹介された、木城ゆきとの原作…日本の伝説的SFコミック「銃夢」と出会い、斬新で創造的な世界観に夢中になり、自ら脚本の執筆にあたったのが本作である。
ジェームズ・キャメロンを虜にしたのが、心を持ったサイボーグの少女アリータ。
彼女は生まれながらの最強の戦士であるが、次第に心を持つようになる。
脚本を執筆した頃、キャメロンの娘は13歳。
アリータに重なったのは、言うまでもないこと。
ザレムが地球に排出するごみ山の中で、その後父親代わりになる医者のイドによって、アリータは見つけられる。
様々な経験をしながら、生きる意味を模索しながら成長するアリータは、時代を先駆する数多くのヒロインを描いてきた、キャメロンのニューヒロインとして、多くの観客の共感を得るに違いないと思った。
2020年に公開予定という「アバター2」
そのアバターの製作よりも優先して行なったのが、本作の「アリータ・バトル・エンジェル」である。
アリータは、人々の温かさに触れ、大切なものや守るべきものを知っていく。
そして、分断された2つの世界の運命に立ち向かうのである。
「タイタニック」にせよ、「エイリアン」にせよ、「アバター」にせよ、常にハリウッドの商業映画や、世界の映画文化の発展に欠かせない、映画史上最も価値ある作品を生んできたのがジェームズ・キャメロンである。
この映画だけは、最も先駆的な映画として、その中にある普遍性の尊さについて、再発見できる映画だと思った。
是非、観て欲しい!
ムービーオンで、現在、公開中である。