11月15日(木)、全日本蘇生学会の会場となった天童ホテルのロビーで、初めてフィリップス・ジャパンの堤浩幸社長とお会いする。
前職は、サムスン電子ジャパンの社長である。
フィリップスはオランダ、サムスンは韓国。
どちらも海外資本であり、それだけの信用と評価がないと就けないポジションである。
お会いして、その能力はすぐ分かった。
短時間での会話であったが、これまで現場レベルで積み上げてきた話や、こちらの意図するところを、十分理解され、適切な判断をされていた。
日本蘇生学会の代表理事は、山形大学医学部麻酔科主任教授の川前金幸氏である。
先日、山形大学医学部の川前教授の研究室へ伺った。
アルムの坂野社長や、フィリップス社が標榜する「山形県を、心肺停止からの社会復帰率日本一にする」という考えに賛同されていた。
いや、むしろ逆であろう。
川前教授が、日本で40位台にいた山形県を、現在14位(10.0%)まで引き上げたのである。
ちなみに、世界の最善事例は、アメリカ・シアトルの19.9%で山形県の2倍の人々が蘇生し社会復帰を果たしている。
日本のトップは、島根県の17.5%、東京都は5.5%で41位である。
川前先生はおっしゃる…メディカルコントロールをし、医療機関や消防署などで構成したネットワークで、速やかに対応する仕組みを作ったことで、少しずつ改善していったとのこと。
自分の友人であるアルムの坂野哲平社長と、フィリップス社の提携をリリースしたのは、今年の10月31日であった。
その1週間後の11月6日(火)に、アルムの坂野哲平社長と、日本テクトホールディングスの増岡厳社長、フィリップスの池田猛CISビジネスマネージャーが山形県に来られた。
ファーストレスポンダー(目の前で倒れている方に対し、いち早く即応する人)を育て、山形県を「Heart Safe City」にしようという試みを持ち持ち込まれたのである。
そもそも、アルムの坂野哲平は、IT界の天才と言われ、ベンチャー企業としては、高い評価を得ており、雑誌のForbesでは、昨年のベンチャー企業ベスト6位に入っていた。
今年は、トップクラスの評価を得ているはずである。
日本テクトの増岡社長とアルムの坂野社長は、ビジネスパートしてタッグを組み、医療界がまだ未開発の領域に踏み込んでいる。
もともと、自分は日本テクトホールディングスの顧問になっており、増岡社長もダイバーシティグループのイノベーションデザインの取締役である。
川前金幸先生という素晴らしいパワーパーソンがいる山形県。
是非、「命を助ける」「復活させる」ことが、この世の中で一番優れた地域になって欲しいと、願わずにはいられない。