自分が撮った写真であるが、「何と良い写真だろう…。思いませんか?」と、今、日本の映画界で、最も注目を集めている瀬々敬久監督へ見せながら尋ねる。
大笑い…結構気に入っていると確信した。
昨夜、自分と同じ1960年生まれの友人、瀬々敬久監督との再会である。
この方ほど、日本酒が似合う監督はいないと思う。
新作「菊とギロチン」を手がけて長い時間がかかったが、自分の撮りたい映画だけに、精魂込めて作られた映画である。
山形に所縁がある「菊とギロチン」のキャンペーンに、ムービーオンやソラリスを周り、かなり疲れたと思うが、最後は美味しいものを食べ、ゆっくりしてもらいたいと思い、「浜なす分店」のお心遣いで、瀬々監督仕様の料理にしてもらう。
先日のIWCインターナショナル・ワイン・チャレンジ「SAKE部門」の3つのトロフィー酒に輝いた山形県産酒。
その中の2つがあったので飲んでいただく。
初孫とフモトヰである。
「美味い!日本酒じゃないみたいだ!」と瀬々監督が仰ってくれた。
「8年越しの花嫁」で大ヒット。
その前に撮影していた「菊とギロチン」
そして、次の作品の準備。
とても忙しい監督である。
少々バテ気味だと思っていた。
少しでも、精がつき、体の元気が甦る食事を、そして好物の酒を飲み、心を癒して欲しかった。
「菊とギロチン」から感じた自分の感想などを話したところ、「流石!その通り!」と、言ってくださったが、シュンペーターをも超える哲学的な概念を、大正時代の末期である時代背景の中で、しっかり映像化されている。
天才的である。
もともと京都大学哲学科出身の瀬々監督。
ロゴスとパトスの関係も、お話ししていてストーレートで帰ってきた。
背乃じゅんさんは、映画の中のユニークで面白い役回りのイメージはなく、東京音楽大学声楽科出身の山形駅前の元酒屋さんが実家。
今回の映画が初出演だそうで、普段は演劇活動をされている。
天然鮎の塩焼き。
この日の為に、わざわざ鮎を釣ってきてもらったそうである。
山形の「だし」をかけた冷や奴。
夏バテ防止のウナギの蒲焼。
山形牛は、やはりメインである。
誰と一緒に何をするのか?
もう一度、人生を振り返る時期に来てあるのかもしれないと、少し侘び寂びの効いた話もした。
持つべきものは友。
いつもは、突っ込みあっているが、実はとても心が同じ方向を向いている。
優しく素敵な人である。
益々のご活躍を期待する。
「菊とギロチン」については、また、後日ブログでご紹介する。
しかし、今、まさにムービーオンで上映中!