スタジオジブリ制作部門の解散後、多くのスタッフがジブリを去った。
「機会がある限りアニメーション映画を作り続けたい!」との願いがあったと脚本・監督の米林宏昌氏は語る。
「借りぐらしのアリエッテイ」「思い出のアーニー」の監督、米林宏昌。
スタジオジブリ退職後、満を持して発表する長編アニメーション映画が「メアリと魔女の花」である。
原作は「魔女の宅急便」や「ハリー・ポッター」誕生以前の1971年、イギリスの女性作家メアリー・スチュアートにより書かれた児童文学「The Little Broomstick」
彼が最初に選んだ題材は、かつての師である宮崎駿監督が選んだ題材と同じ「魔女」であった。
きっかけは、プロデューサーの西村義明が、「この扉を開けるのに魔法なんか使っちゃいけない。
どんなに時間がかかっても、自分の力でいつもどおりに開けなきゃ」という台詞に魅了されたからである。
杉崎花が、メアリの声を担当する。
そして、メアリと一緒に不思議な旅をするピーターには神木隆之介。
その他にも、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶなど、豪華声優陣。
赤い館村に引っ越して来たメアリ。
退屈で様々な場所を探索。
森の中で、不思議なものを見つけるのだ。
古いホウキ。
7年に一度しか咲かない花「夜間飛行」
実は、この花こそ、禁断の魔女の花であった。
メアリは、雲海の中にある、魔法世界の最高学府「エンドア大学」へ。
この辺から、ジブリ作品の「千と千尋の神隠し」や「天空の城ラピュタ」などと、様々な重なりを感じてしまった。
校長のマダム・マンブルチューク。
なんか、ハウルの城を思い出す。
時間が、やはり、この作品でも大きなウェイトを占める。
メアリと校長の戦いが始まる。
かつて、校長と戦い、魔女の花を盗み出した赤毛の女の子。
メアリとの再会。
そして、魔法を持たないメアリの心の中に芽生えた小さな勇気と覚悟。
呪いで、生き物を変身させようとする校長とドクター。
メアリは出会う。
驚きと歓び。
過ちと運命。
そして、小さな勇気に…。
宮崎さんが筆を置くと仰ったので、もう、ジブリ作品とは会いないんだなと思っていただけに、率直に嬉しかったのだある。
今、ムービーオンは、夏休み一色。
「メアリと魔女の花」や「ポケットモンスター」「銀魂」など、待ちに待った映画が顔を揃える。
MX4Dの、「パイレーツ・オブ・カリビアン」は、かなり混み合っている。
是非、良い席を早めに抑えて欲しい。
喪失、再生、そして、希望。
どんな人生であろうが、再生しなきゃ!
そんな、新たな魔女の物語が生まれたのである。