2016年11月12日(土)、山形国際ムービーフェスティバルのコンペディション部門、グランプリ決定の日である。
選考委員会の審査を経て、グランプリ作品などが決まるのである。
一昨年までは、グランプリのスカラシップ(奨学金)は、上限1000万円であったが、完成した長編作品をみると、やはりインディーズの完成度を越えることが出来なかったし、商業映画としての評価は得られなかった。
オースチン映画祭などの国際的な場所では、グランプリや作品賞なとは獲っているのだが…。
よって、スカラシップの支援ではなく、製作委員会を組成し、一昨年からは、P&Aを含めて1億円の制作費とし、配給さんのご協力により、全国100館から150館程度の公開を目指す。
グランプリのトロフィーは、エンツォフェラーリーをデザインし、秋田新幹線や北陸新幹線のデザインを手掛けた、奥山清行氏がデザインし、山形鋳物の菊地保寿堂が製作した。
金はグランプリ、銀は準グランプリである。
このトロフィーは、フィルムをモチーフにしている。
そして、選考委員会に入る前に、スカラシップの変更などについて、また、一昨年のグランプリ監督の山本亜希さんについて紹介をする。
2年前、山本亜紀監督の「ネクタイと壁」は、選考委員会始まって以来の、過去最高得点の全会一致での授賞だった。
それにより、山本亜希さんへは、1億円の予算がつき、長編製作が可能となったのである。
そして、今後は、グランプリの方のみが、その1億円の権利を使え、グランプリ監督が、辞退した場合は、準グランプリの監督に権利が移るのである。
山本亜希監督は、普段はフランス・パリで暮らしているが、しばらくは、日本に軸足をおいて、映画製作に全力をかける。
素晴らしい原作とも出会い、これからが楽しみである。
山本亜希監督がご挨拶をして退席し、いよいよ本格的な審査に入る。
今回からは、昨年までワーナーエンターテイメントジャパンのCEOだったウィリアム・アイアトン氏、日本シナリオ協会理事長の加藤正人氏、ソニービジネスソリューションの「MX4D」プロジェクトリーダー條々淳氏が、選考委員として加わって下さる。
全体のレベルが上がっているため、審査はかなり喧々囂々だった。
お客さんも、この辺から、シアター内も、満員になってきた。
表彰式に先立ち、船越英一郎さんがキーマンとして進め、ハワイのサンヌードルの卯木社長が全面的な協力を賜る「『つや姫』海をわたる」プロジェクトの映像ダイジェストを、5分程度にまとめ上映した。
吉村美栄子知事や、超党派の県議会議員5名のいるなかでの上映となり、この映画祭か、端を発した出来事が大きく実を結びありがたい。
その後、11月11日の朝に亡くなったリリィの映像を繋ぐ。
前日の夜、ダイバーシティメディアの制作スタッフが、この時に合わせて作ってくれた。
12回、毎年12年間、続けて来れたことへの御礼を述べる。
景気が低迷し、争いや社会不安が大きくなると、ややもすれば、映画や歌や文化やスポーツなどから、切られてしまう。
でも、本来の人間の喜怒哀楽や、幸せや生き甲斐の価値を、この山形国際ムービーフェスティバルで、見つけたい!…と、話す。
知事の元気なご挨拶、山形県産酒やつや姫の宣伝力が、素晴らしいと思った。
今年は、超満員であり、会場を埋めてくださったことへ感謝である。
行定勲特別顧問は、山形国際ムービーフェスティバルの創設時の話や、熊本地震への支援の話がある。
選考委員でプロのプロデューサーの古賀俊輔氏より、山本亜紀監督の現状の説明。
今年は、菜葉菜が、間に合わない代わりに、濱田ここねちゃんが、プレゼンターの役割を担ってくれる。
船越英一郎賞(最優秀演技賞)は、山形県天童市出身の笠原千尋さんに決まる。
準グランプリは、「Every time We say goodbye」の、倉田健次監督へ。
そして、今年度のグランプリは「
UFO~うしまどの、ふしぎなできごと~」の、藤原知之監督。
最後に、村川透監督の選考委員長から、総評をいただく。
この日の思い出を、忘れないで欲しい。
素晴らしい、表彰式であった。
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2016グランプリ決定!感動の表彰式☆
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