若者の特権は、「未来の時間」と「仲間との出会い」だと思う。
先の時間を数える必要も無く、「永遠に時間はある」と、どこかで思っていた。
敵でも味方でも、出会いの数ほど物語が始まり、人生が彩られていく。
映画「東京リベンジャーズ」には、そんなパッションとエナジーが、たくさん詰まっていた。
どのシーンもなぜか懐かしく、いつも「悔しさ」や「情けなさ」を抱えながら、「きっと明日は、必ず勝つ!後悔はしない。」と何度思ったことか…。
あまり好きではない相手から、部活でも勉強でも、喧嘩でも仲間作りでも、自分が劣勢にある時、「負けたくない」という思いが強かったのを覚えている。
まさに、誰もが経験する青春時代と重なる映画であるのだ。
高校時代の後悔を払拭する為に、過去に戻る現在。
主人公のタケミチが、仲間や彼女の為に、そしてダメダメな自分の人生の為に、命を賭けるのである。
2017年に、「週刊少年マガジン」で連載が開始されるやいなや、瞬く間に超人気コミックになった「東京卍リベンジャーズ」
累計発行部数は1600万部を突破したのだ。
「東京卍會」のリーダー・マイキーを演じる吉沢亮。
圧倒的な存在感と、リーダーとしての資質は抜群である。
原作が大好きで、「もし、実写化するなら、マイキーは吉沢亮がやって、自分がドラケンをやりたい」と思っていたそう。
とても良い味を出していた。
普遍的な仲間づくりと対立の構図。
それだけに、仲間との絆の意味は重要な年代である。
そして、負ける度に強くなっていく主人公のタケミチの成長が、観ている人たちの心を掴むのである。
夏休み、是非、仲間と観て欲しい映画である。