今、新型コロナウィルスについて、また感染拡大の防止策について、政府の混乱はかなり深刻であると思わざるを得ない。
韓国ではドライブスルーで、次から次へとウィルス検査ができるのに、何故日本はできないのか?
安倍首相は、様々な補償を国が行うとしたが、経済補償は無く融資だけなのか?
感染者の数字も本当なのか、もっと実際は多いのか?
多くの疑問を持つ国民が多いが、なかなか真実味のあるコメントは聞かれない。
キチンと説明をしていただければ良いのだが…。
9年前の東日本大震災の時もそうであった。
当時の政権や関係者の原子力発電所の事故の隠蔽は、万死に値する。
不安な国民が、どれだけ彼らに耳を傾け、真剣に話を聞き信じたのに、数年過ぎると虚偽や隠蔽が多く、あまりの真実との違いに驚く。
当時の福島第一原子力発電所の事故についてのコメントは、今でも看過できないと思う。
そのことを教訓として考えると、今回の患者数や、報道されている内容そのものが、間違っていたり作為的だったら大変な問題であると思うのだ。
まだ患者がいない都道府県も含めた、慌て過ぎる小中高の一斉休校にも、いつになったら終わるのかの分からない出口政策についても、理由や説明は不足すぎるのである。
検査キッドは、いつになったら増えるのか?
検査機器を増やすために、何が障害なのか?
患者をケアする為の十分なセンターを、設置しようとしているのか?
ワクチンや治療薬を、開発しようとしているのか?
などなど…。
せめて、政府や諸官庁の方向性だけでも話して欲しいのだが…。
そんな中、ここ数年の国家体質に、しっかり対峙する女性記者がいる。
東京新聞社会部の望月衣塑子(もちづきいそこ)記者である。
官房長官の記者会見で質問を重ね、官邸のスタッフに「同じ質問をしないでください!」と言われると、「納得できる答えをいただいていないので、繰り返しています。」と答える。
メディア、そしてジャーナリズム。
彼女が異常なのか?
今のメディア界の追及が甘いのか?
映画「i新聞記者」である。
監督は、「保守でもリベラルでも、右の思想でも左の思想でも、この映画には関係はない。
ジャーナリズムが機能しているのか?ということである。」と語る。
映画の中では、4つの事件が具体的に示される。
まずは、辺野古新基地建設問題。
次に、伊藤詩織さん準強姦事件。
森友学園問題。
加計学園問題。
全て現場で当人の取材をし、望月記者の直接的な取材にて核心に迫る。
その取材方法は、予想外に、とてもフレンドリーであり、本音を聞き出せるスキルがあるのだ。
現在の、新型コロナウィルスのマスコミの圧倒的な情報量、さらには、政府のカオス状態。
この映画と、通じるものがあると感じる。
逃げずに、媚びずに、恐れずに、しっかり自分の目で見て欲しい。
監督は、森達也氏。
これまで、オウム事件などの社会問題を取り上げてきた。
通常のニュースや報道より、深く面白いのである。
リアリズムを感じるドキュメンタリーだけに、尚更であるのだ。
ムービーオンで上映中である。
是非、ご覧いただきたい。