「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」を起点としたスカイウォーカー家の物語も、今回のエピソード9に相当する「スター・ウォーズ/スカイウォーカー家の夜明け」でいよいよ完結。
シリーズ第1作となったエピソード4に当たる「スター・ウォーズ /新たなる希望」が、ジョージ・ルーカスによって誕生したのが1977年であった。
42年という実に長い時間、自分たちの歴史と共に「スター・ウォーズ」は在ると言っても過言ではない。
今作のラストシーンがスクリーンに映り、エンドロールにあの壮大な「スター・ウォーズ」のテーマ曲が流れ、全てが終わった時に、涙が頬を伝ったのは自分だけではないと思う。
今回の映画は素晴らしく、最高のエンディングであったこと、そして、自分が生きた42年間が、走馬灯のように蘇ったのであった。
42年前、ルーク・スカイウォーカーもレイア姫も、そしてハン・ソロも、みんな若くキラキラしていた。
最初に「スター・ウォーズ/新たなる希望」を観たのは、山形市七日町の「シネマ旭」だった。
日本では1978年の7月1日の公開だから、自分は、山形県立山形南高校を卒業してすぐであり、妻と出会った直後である。
まさか、あれから41年後に、自分たちが経営するシネマコンプレックスで、そのストーリーの完結を見届けるとは、誰もが予想すら出来なかったであろう。
MX4Dの動くイスに座り、3Dの立体感溢れる「スター・ウォーズ」の完結編を観ること自体が、40年という技術革新、科学技術の進歩を体感し、さらなる感激を生んだのである。
今回の主人公は、レイであり、彼女の持つ強すぎるフォースが試されていく。
フォースの力を持っていると、気がつき出したレイは、自分の内面を知ることへの不安と恐怖に慄いていた。
一方で、暗黒面のファースト・オーダーの頂点に立ったカイロ・レン。
レイのフォースを知り、その規格外の強さを知っている。
宇宙を舞台に繰り広げる、暗と光、悪と正、死と生、シスとジュダイ、ダース・ベイダーとスカイ・ウォーカー、そして、ファースト・オーダーとレジスタンス。
対立する2極。
その戦いの最終章が、本作品である。
いよいよ、レイとカイロ・レンの決着の時が近づく。
常に先人たちは、レイに呼びかけるのだ。
「フォースと共にあれ」
それが、とても爽快であるが、42年前から、このデザイン性は素晴らしいと再認識する。
レイア・オーガナ役のキャリー・フィッシャーは、3年前に生涯を閉じたが、スクリーンの中では、活きいきと蘇っていた。
「思ってもみなかった」とのこと。
出演者達も、感無量であろう。
この宇宙と比べると、どんな社会もどんな国も、そして、どんな星も、その存在はとても小さなモノである。
永遠の生命は誰もが与えられず、まるで花火のような一瞬のものなのかもしれない。
「スター・ウォーズ」の最初には、「A long time ago in a galaxy far, far away…」という言葉が並ぶ。
遠い昔のお話、こんな壮大な宇宙のどこかで…。
まさに、宇宙の壮大さから比べれば、ちっちゃな豆つぶのような物語。
しかし、その小さな物語の中で、宇宙そのものの光と闇の2極が、いつもバランスを保とうとしている。
壮大な物語なのである。
全ての謎が解けて、心が浄化する今作は、本当の意味で、大団円である。
必ず、見て欲しい映画であり、できれば、2回のうちの1回は、ムービーオンのMX4Dで、3Dメガネをかけてご覧ください。