1月19日(土)と1月20日(日)の2日間に渡り、パスラボ山形ワイヴァンズは、アースフレンズ東京Zと接戦を繰り広げた。
1日目は、74点対79点と、5点差でアースフレンズ東京Zが勝利する。
山形ワイヴァンズは、34本という多くのフリースローを得たが、決めたのは半分の17本。
外した17本のうち半分でも決めていれば勝てたのに…と、不完全燃焼の試合であった。
何より、プロ選手のフリースロー決定率50%は、如何ともしがたい。
金曜日の夜の試合だったので、会場を埋めたファンやブースターも950人と、今シーズン1000人を割ったのである。
アースフレンズ東京Zのメンバーには、パスラボ山形ワイヴァンズの選手として活躍した選手が3人いる。
小島佑太選手は、以前より逞しく元気であった。
スリーポイントも決めて、成長を感じた。
ウィル・クリークモア選手は、相変わらずシャイでハニカミながら挨拶に来てくれた。
昨シーズン、彼とは何度も話し合ったし、情もある。
右手もだいぶ良い状態みたいで、シュートの決定率はさすがであった。
輪島射矢選手は、相変わらず礼儀正しく、皆んなの模範となる選手。
ワイヴァンズを離れてからも、頑張っている姿は、嬉しい限りである。
前日とは違って、1800人を超える人が集まってくれた。
試合前に、小野寺ヘッドコーチには、「大変な時だからこそ思いっきりやろう!」と話す。
ケガなどで、まだまだ皆んなが本調子でないだけに、どこかで選手への負担を考えて休ませると流れが悪くなる。
一度のミスも止められず、拍車がかかってミスの連鎖。
フリースローも同様。
悪い流れを誰が止めるのか…。
流れを変えて良い方向へ持っていくには…。
そんなことを思いながら、アースフレンズ東京Zとの2戦目を迎えたのだ。
滝山小学校のマーチングバンドによる、アンセムの生演奏。
素晴らしい演奏だった。
マネージャーの翔はじめ、チーム一丸となって試合に臨む。
東京Zのクリークモアや柏倉の動きがいい。
フリースローも、心配だったが、チュクディエベレ・マドゥアバムが、この日はしっかり決めた。
後半に入ると、次第にワイヴァンズらしいプレーが見えだす。
2人の外国人がそれぞれ4つのファールとなっても、小野寺ヘッドコーチは、その可能性に賭けるように、直ぐには交代しなかった。
少しずつ、選手も会場も、良い雰囲気になり、最終の第4クォーターに、皆んなが期待を持った。
そして、73対70の3点差で、パスラボ山形ワイヴァンズの勝利である。
ここで踏ん張ってくれて、本当に良かった。
まだまだ、課題は沢山ある。
しかし、身も心も傷ついた戦士たちには、「勝利」が1番のクスリである。
中でも、ここ数試合、「人生の中で、1番のスランプ」「どうしたら良いか分からない」と、嘆いていたウィル・ヘンリー選手の笑顔が嬉しかった。
この日は26得点。
そして決勝点を叩き出した。
金一封、10万円を贈る。
実は、このセレモニーは、2試合前の福島戦から準備していたが、パスラボでは、勝った時しかセレモニーはしないことにしている。
3試合目にしてのセレモニー。
スタッフも含めて、ホッとしたのである。
ここで生まれ変わり、新生ワイヴァンズとして、プロの意地を、後半戦は見せて欲しいと、心から願うのである。