幾千もの夜を越え、何万もの日々を、時は駆け抜けて行く。
時の経つのは早すぎて、大切な思い出を、忘却の彼方へと置き忘れてしまいそうになる。
歯がゆさと懐かしさが交差する。
まさに光陰矢の如し。
昨年の8月2日、義母が天に召されて1年が経つ。
今日、若木の「広福寺」にて、義母の一周忌法要が執り行われた。
義父母の兄弟姉妹、大曽根餅つき保存会・ヤマニ醤油社長の義兄の新関徳次郎と、東京銀座の「山形田」女将の義妹の作間洋子、そして、自分の家族が集まりお参りをする。
広福寺は、寺の裏山が、墓地であり、御墓参りは、大変である。
特に、暑い夏で、喪服で、山歩きとなると汗が溢れる。
そして、御伽(清宴)の場所は、西川町の「出羽屋」である。
高速で、約30分。
初めて伺う場所であるが、風情を感じる。
歴史を感じる佇まいであり、古くからの書や、見事な庭園、そして長い廊下。
義兄で喪主の新関徳次郎より、近況報告と参列の御礼のあいさつ。
食事会(御伽)が始まる。
東京銀座の蕎麦処「山形田」のオーナー女将をしている義妹家族が勢ぞろい。
刺身、くじら汁、鮎の塩焼き、天ぷら、ローストビーフなど、多くの料理が並び、ちょっと驚く。
一品一品が、とても美味しく、食べ応えがある。
親戚か顔を合わせる機会が少なくなってきているので、こんな機会はとても貴重である。
締めは、田舎そばである。
それでも、みんなが、元気でいることが、ホッとする。
みんなが、揃えることで、虚ろいではなく、また鮮明な面影を思い出させてくれるのかもしれない。